2015年5月19日火曜日

『世界侵略: ロサンゼルス決戦』(監督:ジョナサン・リーベスマン)

 なんというか、「日曜洋画劇場」チックな映画である。いや、放送は「土曜プレミアム」だったが。
 録画しておいて、見始めたら、どうも観た覚えがあることに気づいた。一度観たといってもそれくらいの印象だということだ。もちろんよくできている。膨大なカットの一つ一つが大層な手間と金がかかっているであろうことは想像に難くない。編集も、人間ドラマもそれなりではある。
 が、結局面白くない。どうして地球を侵略してきた宇宙人が、地球人と通常兵器で良い勝負しちゃうんだ。しかも後半になると、味方は決して球にあたらない。最初の方で、いくら撃っても死ななかった宇宙人が、後半はバタバタと倒れる。物量で迫力を出そうとはしているが、結局緊迫感はない。
 意図的だというのだが、宇宙人の侵略を描きながらつまりは戦争映画なのだ。だとすると、あんな脳天気な戦争映画を作って良いと思っている脳天気さがもう許し難い。こういうアメリカ人の精神構造は、ちょっと理解し難い。もちろん「わかってやってる」ってことなんだろうが、やってるうちに、もうちょっと「深み」を描きたいとかいう色気を出したくなったりしないんだろうか。
 主演のアーロン・エッカートは、どこで観た俳優なのかと思っていると、『幸せのレシピ』のシェフか! タフな二等軍曹と陽気なイタリアン・シェフ。確かに顔は同じなのだが、まるで連想できなかった。

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