2020年2月17日月曜日

『パラサイト 半地下の家族』-凄いに決まっている

 映画館で家族と。カンヌ映画祭と米アカデミー賞で最高賞という快挙となった本作だが、個人的にも『殺人の追憶』の評価から、どうにも期待は高まる。
 もちろん期待に違わぬすごい映画だ。
 物語の展開については充分に情報の拡散が制限されていたから、やはり観ていて展開には驚愕した。そこへ向かって展開するかあ! が何段階か訪れる。それぞれの展開の中でそれぞれ心が動く。密度の高い物語だ。
 映画的には画作りももちろんレベルが高い。『グエムル』の、草原を走るだけのシーンや、『殺人の追憶』の夜の工場とか、どういうわけでそれに心を動かされるのかわからないが、とにかく画面から感銘を受けてしまうという場面が本作でもやはりあった。物語的にも大きな転換点になる、屋敷から自宅へ戻る、坂道や階段を下るシークエンスだ。物語が「上下」を大きなモチーフとしているのは言うまでもないが、そういう物語的な力のせいだということなのかどうか、どうもわからない。とにかく登場人物たちの置かれた空間の「画」がすごいのだ。
 それ以外にも、もちろんいろいろな要素に心を動かされているのは間違いないのだが、今充分な分析をする準備がないので、ここまで。

0 件のコメント:

コメントを投稿