宣伝を見て、えらく煽るなあと思って上映館を調べていた直後に、上映館近くに出張だった。終わってから観るとなるとレイトショーで、帰るのが深夜になるなあと思っていたら意外と早くに仕事が済んで、映画館に寄ってみると、10分後に上映回があったので飛び込んだ。
ジェームズ・ワンは『死霊館』シリーズにはあまり乗れないのだが、何と言っても『Saw』創始者の一人だ。期待してもいいかも。
さて、映画館は何と言ってもあの「音」だ。こういうのは、住宅街のリビングでは無理だ。音楽映画も良いが、ホラー映画は音の大きさが大事な要素ではある。
なるほど宣伝にあるとおり、ジャンルが読めない。どうみても超自然的なことが起こっているようでもあるが、物理的な破壊も起こっている。といってサイコサスペンスではありえないような程度には超自然的といえる。いったい真相をどう読めばいいのか。
下かと思っていると上だったり、前かと思っていると後ろだったりするミスリードが巧みで、まあ実に良くできた脚本だった。日本人には『ブラック・ジャック』の例があるが、確かにハリウッド・ホラーとして他に類例があるとは知らない。何とも意外な展開で最後まで楽しめた。明らかに続編を作ってやろうという終わり方ではあるが、十分な完結感はあって、本編は独立して満足できる。
もちろんホラー映画的演出は手慣れたもので、背景とか隙間とかに不穏な気配を感じさせて、間をたっぷりとりつつ、いきなり来るという王道演出の連続。
楽しかった。
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