有名な(ということらしい)ヒトラー暗殺計画の顛末を描いたハリウッド映画。首謀者のドイツ人大佐をトム・クルーズが演ずる。
もちろん安っぽい映画ではない。計画が成功するかどうかが未定な状況で、それぞれの軍関係者が、クーデター側に付くかヒトラー側に付くかで迷うあたりは面白かったが、結局のところ、ヒトラーはこの計画では死なず、単に暗殺計画者側が大量に処刑されて終わるという後味の悪さと、それ以外の面白さがなかったところで、どうにも印象が薄い。
例えばヒトラーを暗殺せざるをえないと立ち上がることの「やむをえない」ギリギリの選択とか、計画の細部を詰めていく緻密さとか、成功へ向けてのスリルとサスペンスとか、もちろんどれも丁寧に描かれているのに、どれも圧倒的な感じがしなかった。
ということでやはり脚本の弱さが致命的。
ブライアン・シンガーは、『ユージュアル・サスペクツ』が高評価だが、やはりあれは脚本だろう。『X-メン』も1は楽しかったが。
0 件のコメント:
コメントを投稿