2018年1月7日日曜日

『グランド・イリュージョン』-嬉しい娯楽作

 4人のマジシャンがチームで大掛かりな銀行破りを企てる。『オーシャンズ11』的クライム・ムービー。『オーシャンズ』くらいに仕掛けが面白いことを期待して観てみようと。
 これが、期待以上だった。
 劇中でマジックとして実際にやっていることになっていることと映画の嘘とのブレンドの割合がわからんなあと思って観ていると、意外とちゃんと種明かしをしてくれたりして、そこはマジックなのか、とわかるあたりも楽しかったし、催眠暗示を使ったユーモアも楽しかった。キーワードを聞いたとたんにある行動をとるよう暗示をかけておく、という仕掛けを序盤から何度か見せておいて、クライマックスの、あるシーンで、いきなりそれが発動するときのユーモアと胸のすく意外性は本当にうまかった。
 とにかく脚本がよく練られている。肝心の最も大きなどんでん返しにはさほど感心しなかったが、いくつかの事件が関係づけられていく構成には感心した。筋立ての必然性ということをちゃんと考えている。観客の納得の要求に応えている。満足感が得られる。

 ところでこの映画、何だかえらい豪華キャストだったのだな。マイケル・ケインとモーガン・フリーマンという大御所を並べておいて、マーク・ラファロもアカデミー男優だし、メロニー・ロランは魅力的だったし。そして極め付きは主役の「ホースメン」チームの二人ジェシー・アンゼンバーグとウディ・ハレルソンは、「ゾンビランド」の主人公一行じゃないか!

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