まあB級だとはわかっているが、ループ物は半ば義務のように観る。
暢気で好日的なジュブナイルのような邦題副題に反して、物語は陰惨なキャビン物の殺し合いに展開していく。展開が遅いとかいう批判もネットにはあったが、まあそれは確かに。とはいえ、基本的にはループ物の基本の楽しみである、伏線回収がちゃんと行われて好感を持てる。
とはいえ、構成はシンプルではある。ループしているという設定をしてしまえば、後の時点で起こることの断片を、小出しにするだけでいい。
ループ物の落とし前は、そのループをどう抜けるかという試行錯誤を貫徹することだ。それは足りない。展開が遅いという批判はその点はあたっている。抜けるための足掻きが、何度かの挫折をするくらいには描かれてほしい。
ラストがそれを描いているのかとも思われるのだが、単なる脅かしとしての意外性を演出しているだけなのかどうか区別がつかない。努力とか執念とかいうニュアンスが描かれていれば、それをある種のハッピーエンドとも受け取れるのに。
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