ほとんど教養のようなつもりで観た。原作も2度読んでいるのだが、ちっとも覚えていない。有名な大どんでん返しの驚きは覚えているが、具体的な登場人物を覚えていないから、誰がそれなのかわからない。
で、4話構成のテレビシリーズの3回目の終わりにそれが訪れた瞬間はさすがにびっくりした。見事だった。なるほど、これを実写でやるのは難しい。といってアニメでは興がそがれる。画ではいくらでも同じ人物を違ったものとして描いても、単に下手なだけだということで驚きがないが、生きた人間が二役をやってそれを観客に気づかせないのは難しい。『検察側の証人』でマレーネ・ディートリッヒがそれをやったのは見事だった。あれほどの大スターではなく、そもそも初めて見る俳優だったのだが、それでも。
とはいえ、それだけ、とも言える。他に目立ったパズル的要素があって面白いというでもなく、人間ドラマとして感じ入るということでもなく。
やはり、計画的な連続殺人を実行する動機があれだけというのは無理がある。
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