2024年12月3日火曜日

『素晴らしき哉、人生』-多幸感に満ちた

 これを、日本を舞台に翻案したという芝居に誘われて行くことにしたので、予習として。

 いやあ、素晴らしかった。人生も映画も。そう思わせてくれる、多幸感に満ちた映画だった。

 冒頭の神様と天使の会話シーンがどういうわけで星空と音声だけなのかは謎だが、あれは意図的なものではなく制作の都合なのかもしれない。ともかくそんなグダグダな始まり方をするものの、ほどなくまっとうなハリウッド映画になる。金がかかっているらしい画面作りも堂に入ったものだ。ジェームス・スチュアートはなるほど器用に善人の主人公を演じている。善人で健気で好漢。

 あちこちに張られた伏線が回収されるのも気持ちよいし、とりわけ、不幸な展開から、いっそう悲惨な「もしも」の世界に行って、元の世界に戻ったときの幸せ感ときたら!

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