前に見たことがあるはずだが、始まっても何の記憶も呼び起こされなかった。主人公の子役が誰だっけ、と思うばかり。いや『シックスセンス』の天才子役な。やりすぎなくらいうまい。
アイデアはすこぶる良い。物語としても、「世界を変えるアイデア」としても。理想通りにはうまくいかないと思っている主人公の知らないところで、善意のリレーが続いていた、というのは世界に対すて前向きな気持ちにさせてくれる展開だ。
だが、最後で主人公を死なせてしまうのはいただけない。人々が追悼のために集まるとかいう「感動的な」エピソードも、感動的であることと裏腹に、やり過ぎな気もしてしまった。
そこに、こんな美談がいつまでも続くわけがないよな、というシニカルな気分がまじるところが、単なるハッピーエンドで終わらない、微かな後味の悪さを残す。
ケヴィン・スペイシー演じる教師は『型破りな教室』の主人公にも似たユニークな教育実践をやりながらも、その生真面目な不器用さは『初恋の悪魔』の鹿浜を思わせて好感が持てた。
0 件のコメント:
コメントを投稿