観ているのは確かだが、もう12年以上前で、細部はおろか基本的なストーリーもまるで覚えていない。設定は覚えているというか周辺情報でわかってしまっているし。例えばエミリー・ブラントなどという女優も、今なら『クワイエット・プレイス』のあの人、という認識ができるのだが、この映画に出ている人だという認識は全くなかった。
面白かった印象だけはある。それは信頼できる。
そして観てみるとやっぱり面白い。問答無用に面白い。隅々まで面白い。
こういう、映画としての描写自体が良くできているから面白いというのは、例えば『幸せのレシピ』だし『マーガレット・サッチャー』だ。そういえばサッチャーを演じているのもメリル・ストリープだ。映画が何を描くべきかが明確で、それが役者によって体現されていて、その微妙な感情の推移に感情移入もできて、とそのストーリーとかドラマツルギー以前の映画的描写のレベルが高いのだ。
そしてアン・ハサウェイ演じるヒロインの成長物語としても、仕事に生きる女の孤独も、謀略と逆転劇と。
やはり良くできた映画だ。
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