『ドロステのはてで僕ら』に続くヨーロッパ企画の映画。そしてこちらもタイムループもの。『ドロステ』はループしているわけではないが、同じ場面が繰り返されたが、こちらは完全にループする。
『ドロステ』では驚異の全編ワンカット(に見える)ところが一つの売りではあったが、こちらも、このループ一回分が毎度ワンカットで撮られているところが楽しい。舞台となる旅館を周辺と館内、縦横無尽に移動しながら物語が展開する。スピーディーで賑やかな展開に飽きない。
そしてループものと言えばどうやって脱出するかだ。試行錯誤が繰り返され、そのたびにループの中身が変わるバラエティに富んだバリエーションのアイデアが楽しい。だが繰り返しが2分というのは短すぎないか、というのが少々不満ではある。実際、どうみても2分以上の展開だろうというバリアントもある。
まあどうでもいいともいえる。5分くらいなのだと言ってもまるでかまわない。それにしては短い回もあるじゃないかという突っ込みが生じるが、ループ全編を描かないということにしてしまえば5分くらいにしておけばよかったのでは、という気もする。
それでもその短い繰り返しの中でいろいろな事情が明かされていく。物語は展開していく。そして最後は満足の大団円で終る。見事な脚本だ。
ただ、ループから抜けた途端にカット割りして「普通の」映画っぽくなると、ちょっと面白さが後退する。やはりこの映画の楽しさには、ワンカット撮影の工夫というのもあるらしいのだった。
ということでシナリオも撮影もアイデアに満ちた、実に面白い映画だった。
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