年末にNHKで6回に分けて放送していたが、昨年『電脳コイル』の再放送は、磯光雄の『電脳コイル』以来の新作だという本作の宣伝だったはずだ。ということで劇場版という認識だった。
正月に帰ってきている娘とともに一気観する。
いやはやおそろしい出来だった。ものすごく面白い。
ストーリー展開が緊密で、ずっと先に引っ張られる。隙のない脚本に舌を巻いていると、そもそもアニメとしての描写がうまい。
その上、AIの判断をどこまで正しいと見なすかという哲学的な問題を、ありがちな安っぽさではなく、実に真面目に扱っている。
圧倒的なレベルの作品。寡作もいたしかたないという磯の仕事なのだった。