NHKの『映像の世紀 バタフライエフェクト』シリーズは毎回感嘆とともに全て観ている。このシリーズでベトナム戦争当時の米国防長官・マクナマラがとりあげられていて、状況がやや掴めたところで、それを扱った映画を観る。『大統領の陰謀』も、そういうふうに実際の事件についてあれこれ知っているとわかりやすいのだろうと思ったものだが、まさしくそれ。さっきドキュメンタリーで観たばかりのエピソードが映画の中で描かれる。マクナマラも登場し、これがよく似ている。
アメリカにおけるジャーナリズムの正義、というテーマなら、日本の『新聞記者』の安っぽさが否応なく際立つところだが、スピルバーグだから、それだけではない、単にエンタテイメントとして間然するところがない。