NHKはずいぶんと自局番宣をやるのだが、それにのせられて見てみようかという気になった。
吉岡秀隆の金田一耕助は良くも悪くもない。我々にとっては古谷一行以外の金田一耕助はどれも「その他」でしかない。
大竹しのぶが出てくるともう圧倒的な存在感に、それしかいないだろうという犯人像だが、そこが見どころかと言えばどうだろう。
『犬神家の一族』が横溝作品の中でも際立つ印象を与えているのは、言うまでもなく例の水中逆立ち死体の鮮烈なビジュアル故だが、なんと呆れたことに、このドラマではその意味がまったくなくなって、ただその死体はそのまま意味もなく逆立ちして発見されるのだった。死体発見の場面自体が遅いなあと思っていたら、事件の真相がすっかり明かされてから、意味もなく逆立ち死体が発見される。
3時間もかけて見てみて、最後でこれというのは思いもかけなかった。こんなことがまかり通ってしまうのは、まったく正気の沙汰とは思えない。
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