2025年6月24日火曜日

『新・感染半島 ファイナル・ステージ』-おそるべし

 『新感染 ファイナル・エクスプレス』にあやかって、というわけではなく、正当な続編なのだそうだ。監督も同じ。

 あちらもずいぶんと面白い映画だったが、こちらもまた、見事によくできた終末映画であり、アクション映画だった。ほんとは家族映画でもあるんだろうが、そこはまあベタではある。

 どこまでがCGかわからないが、とにかく街の廃墟感はよく出ていた。『アイ・アム・レジェンド』並とは言わないまでも、終末感はたっぷり出ていた。

 そしてアクションの見事なこと。とりわけカーアクションだが、こういうのを日本でやるのは本当に難しいんだろうと思われる。もちろん派手に壊せば良いというものではない。スリルを感じさせるのはスピード感とか急転回だが、そればかりで楽しいというわけにはいかない。ゾンビの群れに対して、車で走り抜けるための工夫を懲らしつつ、追っ手に対してどう対処するかにも知恵を絞る。駅のホームに上る階段にゾンビがぎっしり詰まっている画は、確か『新感染』でも衝撃的に描かれていたが、こちらでもそれを一度ジャンプスケア的に見せておいて、後で追っ手を振り切る手段として、このゾンビの塊を敢えて路上に溢れさせるといった展開は、脚本的にも実にうまいし、撮影も編集も見事にそのスピード感を見せつつ大いなるカタルシスを実現していた。

 エンタテインメントとして高い水準にあるこういう韓国映画、おそるべし。

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