2016年6月15日水曜日

『ウェールズの山』 -上品なイギリス映画

 第一次世界大戦後のウェールズ。
 イングランドの測量士が訪れて、地元の人々が「山」と信じている「土地の盛り上がり」を測量し、それが地図の習慣によれば「丘」であることを告げる。土地の人々は誇りにかけて、それが「山」と呼ばれるところまで盛り土すべく、土を桶に入れて列をなして頂上に登る。努力の結果、測量士はそれを「山」と認める。
 それだけの話。
 始まったとたん、その語り口のうまさにニヤニヤさせられる。風景と音楽の美しさ。登場人物のやりとりの軽妙さ。
 ヒュー・グラントの、軟弱だが人の良さそうな好青年ぶりも、実直な牧師もいい。
 が、後へ行くほどどうでもいい感じになってしまった。
 こういうのは、観ている側のこっちの受け入れ状況のせいかもしれない。映画の罪ではなく。

0 件のコメント:

コメントを投稿