2016年5月22日日曜日

『アルティメット2』 -筋肉礼讃アクション・ムービー

 サブタイトルを「マッスル・ネバー・ダイ」というのだが、何? 「筋肉は決して死なない」?
 そのとおり、筋肉礼讃系のアクション・ムービーだった。すぐに脱ぐ。必要あるのか? というほど脱ぐ。着てた方が擦過傷だの切り傷だのを防げるだろうに、脱ぐ。
 まあそれはいい。プラスでもマイナスでもない。そしてアクションはすこぶる質が高い。ジャッキー・チェン以上じゃねえの? ってほどのカンフーアクションと、主演の一人、ダヴィッド・ベルの専門、パルクール(フリーランニング)を取り入れたアクションは見応えがあった。
 リュック・ベッソンの脚本は、ものすごく手がかかっているとは言わないが、それなりにそつなくできていて、まあそもそもそれを当てにして観たのだが。

 ギャングのグループが協力して大統領府へ乗り込むくだりは、なんだかいくつかの日本のマンガの味わいを思い出してしまった。大好きな『暴力大将』(どおくまん)とか。
 もうひとつ。
 フランス大統領のキャラクターがなかなかよかった。極端で薄っぺらな悪党のような黒幕でも、悪党に操られるだけの無能な政治家でもない、ちゃんと理想を語る大統領が、こんなアクション・ムービーに出てくることの違和感を感じさせるくらいにはよく造型されたキャラクターだった。脚本も演出も演技も、それぞれにうまく働いたのだろう。

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