2018年5月12日土曜日

『パシフィック・リム』-ひたすら想定内

 新作公開と、『シェープ・オブ・ウォーター』のアカデミー作品賞受賞に乗せてテレビ放送。実は初めて観る。
 さすがに映像は手間のかかり方といいイマジネーションといい、すごかったのだが、それはまあ最初からそこを期待している以上、想定内で、しかも物語がまた想定内なのだった。想定内であることすら既に想定内なのだ。それはもう、最初からベタな怪獣映画、巨大ロボット映画をやりたいのだからそうに違いないのだが、やっぱりなあ、という感じ。
 そこらじゅうが観たことのあるいろんな映画だの特撮テレビ映画だのアニメだのの感触なのだが、映像の凄さとドラマの浅さのアンバランスは、最近でいえば『言の葉の庭』の感触と似ている。
 『スーパーマン』映画の時にも感じたのだが、スケールが大きすぎると、活劇が肉体的な実感を超えてしまって逆に無感覚になってしまう。そのくせ、物理的なありえなさばかりが気になって。
 巨大ロボットの手がビルのフロアを横切っていくのをビル内部から写した映像と、芦田愛菜のあまりのうまさがわずかに映画的な感銘。

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