2020年11月3日火曜日

『ロスト・バケーション』-「高級な」サメ映画

  実に1か月あまり1本の映画も見なかった。次々と録画されるアニメが消化しきれないうえに、アマゾンビデオでアメリカのテレビシリーズを観たりして。

 で、一ヶ月ぶりの本作だが、確か小さな岩礁で鮫から逃れるサメ映画だったはずだ、評価も高いようだ、短い映画だし、とりあえず。

 始まってみると演出も確かだし、海に入るシーンでは恐ろしく撮影技術が高い。画面が高精細だし、構図もカットも実に工夫されている。

 設定はシンプルだから、その制約の中で何を工夫するかというのが腕の見せ所。『127時間』ととてもよく似た感触で、恐怖や期待や勇気や高揚。全ての感情が濃密に描かれて、いたずらに派手な演出をするために無理なCGを使ったり、金をかけてスペクタクル感を出した大作の『MEG』に比べても満足感が高い。手堅い演出で見せる「高級な」サメ映画だった。

 良い監督だなあと思って調べてみると、そういえば『エスター』の監督ジャウム・コレット・セラなのだった。『アンノウン』『フライト・ゲーム』『トレイン・ミッション』と、これで5本目なのだった。

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