2016年2月6日土曜日

『シックス・センス』(監督:M・ナイト・シャマラン)

 この名作をまだ観てないという娘と、こちらは3回目くらいかの鑑賞。
 相変わらず面白い。実に面白い。今回調べていて、このトリックの元となる映画があるという町山智浩の指摘で初めて知ったが、シャマランの姿勢はともかく、この映画が面白いのは変わらない。もちろん最初に観たときの、トリック自体から与えられた驚きの強度が圧倒的だというのが大きいが、それだけで、途中の展開や演出に工夫がないとしたら、これほどには面白い映画にはならない(このトリックに関連したことを以前書いた)。
 物語としては、少年の、特殊な能力を持っているがゆえに現実に適応するのが困難であるという「葛藤の解消」がドラマツルギーになるということなのだから、その解消の手立てとしての、死者の願いをきく、というエピソードについては、もう一つ二つ、事例を見たいものだと、今回思った。というか、いくつかあるような錯覚をしていた。一つだけだったっけ。そのエピソードの強度も大したものだが、そこまでの強度はなくとも、もう二つくらい、観客の想像に補わせるようにして、さらっと触れてもいいのに。

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