2018年2月4日日曜日

『サバイバー』-ミラ・ヨボビッチの面目躍如

 ミラ・ヨボビッチ主演の大作なのに、聞いたことがない映画だった。ヒットしなかったのな。『Vフォー・ヴェンデッタ』が好きだったジェームズ・マクティーグ監督なので観てみる。
 「サバイバー」って題名はどういうことか予想できなかったが、9.11テロの生き残りって意味なんだ。そしてその後のテロを防ぐために体を張る公務員の活躍を描く。
 いや、それなりによくできていると思う。テンポ良く次々と襲う危機にテキパキと対処しながら、テロを防ぐために攻めにさえ転ずる。ミラ・ヨボビッチを起用した甲斐あっての面目躍如たる活躍ぶり。
 ただ、アメリカ的愛国心はわかるが、それが他国民に共感されるほどにはウェットな描き込みがされていなくて、単なるポリティカル・サスペンス・アクションといった体で終わってしまったのと、最後の最後で世界的に有名な殺し屋と一対一で肉弾戦の展開になってしまうのはいただけなかった。それはいくらなんでも無理だろ。『バイオハザード』のアリスならともかく。そんなのはブルース・ウィリスでぎりぎりだ。
 そういう展開にしないで決着つけないと主人公の「活躍」感が足りないと思ったのだろうが、結局それで無理やり感がにじみ出てリアリティを損なっていたと思う。

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