原題『Scouts』はそのままではともかく、『ゾンビ・スカウト』くらいにしておけばよかったのに。ボーイ・スカウトがこれほどフィーチャーされていることが題名で示されてない邦題は残念。
ゾンビは、ウイルス感染型で、そこそこ走るのもいるし、力も強い。何より珍しく、そこそこの知能がある設定だった。ロメロ以外にそういう設定をしているのは思い当たらない。
ゾンビ物でコメディというと『ショーン・オブ・ザ・デッド』と『ゾンビランド』が圧倒的な面白さだったが、そこまではいかないなあと思いつつ終盤近くまでは観ていた。ボーイ・スカウト設定もあまり活かされていない。『マラソンマン』で、それほどマラソンの特技が活かされないように。
と思ったら、終盤は畳みかけるように盛り上がった。それもスカウトがスカウトの活動を活かして活躍するという、期待通りの展開で。
演出で緊迫感を見せるあたりもうまいし、伏線をちゃんと張ったうえで、最後はカタルシスを感じさせる大団円。
不足のない娯楽作だった。
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