2021年11月21日日曜日

『ゾンビワールドにようこそ』-設定を活かす

 原題『Scouts』はそのままではともかく、『ゾンビ・スカウト』くらいにしておけばよかったのに。ボーイ・スカウトがこれほどフィーチャーされていることが題名で示されてない邦題は残念。

 ゾンビは、ウイルス感染型で、そこそこ走るのもいるし、力も強い。何より珍しく、そこそこの知能がある設定だった。ロメロ以外にそういう設定をしているのは思い当たらない。

 ゾンビ物でコメディというと『ショーン・オブ・ザ・デッド』と『ゾンビランド』が圧倒的な面白さだったが、そこまではいかないなあと思いつつ終盤近くまでは観ていた。ボーイ・スカウト設定もあまり活かされていない。『マラソンマン』で、それほどマラソンの特技が活かされないように。

 と思ったら、終盤は畳みかけるように盛り上がった。それもスカウトがスカウトの活動を活かして活躍するという、期待通りの展開で。

 演出で緊迫感を見せるあたりもうまいし、伏線をちゃんと張ったうえで、最後はカタルシスを感じさせる大団円。

 不足のない娯楽作だった。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿