『ラ・ラ・ランド』でアカデミー賞主演女優賞を獲った後のエマ・ストーンが主演したということで印象づけられた本作だが、テレビ放送でなければ積極的に観ようとは思わなかった。
観てみると、面白い。よくできている。人物描写が確かでユーモアもある。説明不足とも思えるほどテンポも良い。
結局は、最後の試合が、双方に負けられない戦いであることから生まれる緊迫感をもっているという、単純にスポーツの試合を見る楽しみだった。ただそれがとても上質に演出されたものだったから、満足感は大きい。
ところで、実話を元にした本作のテーマが性差別への抗議であることは題名からも明瞭だが、主人公の女子プレーヤーが同性愛者として描かれるのはどうしたことかと思っていると、現実の本人がそうなのだった。
そして、主人公たちの女子チームに協力するデザイナーがどうみてもゲイなのだが、これを演じているアラン・カミングは『チョコレート・ドーナツ』でもゲイを演じていて、実際にゲイなのだそうだ。
なんだかそんなにLGBT問題を天こ盛りにしてどうする、という感じもするが、これが、本筋の性差別の問題を、微妙に相殺しているような気がするのはどうしたものか。
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