2019年9月12日木曜日

『牯嶺街少年殺人事件』-「名作」がわからない

 4時間という長丁場を何度かに分けて観たのだが、こういうのはもちろん良くない。評判の高さのわりにおもしろくないのだが、面白くないから続けて見られないのか、続けて見ないから面白くならないのか。
 観終わってネットで評価を見ると、印象とあまりに違うので、これはやはり見方が悪いのかともう一度観てみる。二度観ると、あちこちがちょっとずつ面白くなってくる。
 やはり闇と光のコントラスト。主人公達が夜間部の生徒だから頻繁に場面に現れる夜の校舎。闇の中から投げ出されるボール。夜の嵐の中で繰り広げられる惨劇。
 とはいえ、評価されているような台湾社会や家族、思春期などのドラマが胸に迫ってくるかといえば、そうでもなかった。上手い役者はいるのだが、肝心なところで若い役者が大根なままシリアスなドラマを見せるのがどうにも興ざめで。なぜそこはそのままでいいのだろう。
 結局、問題のヒロイン殺害にいたる心理にも共感は出来ず。ここが痛みとして共感できなければだめなのだ。たぶん。

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