2020年4月20日月曜日

『パーフェクト・プラン』-小品として観るならアリ

 テレビ番組表の紹介だけみて、名もないB級映画なのかと思っていたら、『127時間』のジェームズ・フランコや『最強のふたり』のオマール・シー、ケイト・ハドソンも『あの頃ペニー・レインと』のペニー・レインだったりして、なかなかな配役なのだった。見ている間にはまるで意識しなかったか。
 だが全体としては小品であることは間違いない。が、硬質な印象を与える青暗い画面も、手堅い演出も演技も編集も確かなスリラー映画ではある。
 マフィアの麻薬取引の現場を襲って金品を奪った強盗団と、そのうちの一人の裏切りによって隠された金品を偶然に手に入れてしまった主人公夫婦と、取り戻そうとするマフィアの三つ巴の戦い。
 最後の戦いは改装中の廃屋に限定されて、そこに三勢力が集結して、銃撃戦になる。この規模感が小品たるゆえんだが、主人公は一般人なため、罠と大工道具で戦うという、この現実的な工夫が微笑ましい。舞台が限定されていて、勢力が三つ巴だから、敵同士も戦ってくれるし、廃屋は主人公の遺産相続品だから地の利もあるし、そこに定年間際の老刑事が加勢してくれたりして、結局最後は主人公夫婦と老刑事が生き残るという、安心した終わり方となる。
 キャストの豪華さはともかく、小品としてみるならまあアリなのでは。

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