邦題の『不気味の谷』というのは原題の慣習的な邦訳で、到底映画の題名のつけようではない。といって原題のままでは意味不明。
AIがどれくらい人間らしく振る舞い、人間をだませるかというテーマを扱って、結局最後にドンデン返しがあるのだが、ほぼそれのみ。低予算ながら、いささかも安っぽい映画ではないが、面白いかといえば、どこを面白がればいいのか。意外性という以外に。
最初のシークエンスで、自閉症スペクトラムかと思わせて実はAIという入りはうまかったが、最後の大ドンデン返しで、実は逆でしたと言ってしまうには、AIが今度は人間過ぎる。できすぎているというより、ドンデン返しを成功させるために、テーマであるはずの、どこまでAIが人間に見えるかという「谷」をあっさり超えてしまっていて、どうもなあ、という感じ。
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