2015年2月11日水曜日

『網走番外地』

 高倉健の人気シリーズの第一作。こういうのも観てみるか、と、あまり気は進まないものの約1時間半という長さに勇気を出して観てみた。
 なるほど、面白いのだな。それなりに。
 同房の囚人・嵐寛寿郎の重罪人の迫力も、検身所の騒動の熱気も、トロッコのスピード感も、手錠の鎖をレール上で列車に轢かせて切るサスペンスも、映画としては魅力的だ。嫌っていた同房の囚人・権田と、手錠に繋がれたまま逃亡するうちに奇妙な連帯感によって結ばれていく過程なども、ああこのパターンね、という納得がある。最後の、ある種のハッピーエンドもカタルシスだ。
 映画という娯楽が特別なものだった時代には、これはやはり大したエンターテインメントなんだろうと思う。が、今の時代にわざわざ観たいか? 健さんのファンであることは自認してもよいが、この主人公が魅力的か?
 難しい。

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