2022年2月10日木曜日

『オッド・トーマス』-縁のないエンタテイメント

  何だか絶賛評価もあって観てみる。

 だが最初から説明過多なナレーションに違和感があるし、画面が妙に安っぽいのも気になる。映画とテレビの中間くらいの手触り。一旦止めて調べてみると『ハムナプトラ』の監督なのか。興味のないタイプの映画を創る人なんだ、ととりあえず思う。死神らしきクリーチャーのCGもチャチく、不必要だとしか思えないが、『ハムナプトラ』はまさにそういう映画だったんだろう。

 主人公との会話のテンポはアメリか映画らしい愉しさだと思えたのだが、全体としては安い話だとしか思えない。犯人は途中で、いかにもという感じで登場するから意外性もない。サスペンスもアクションも、まあそこそこ。

 絶賛評価が不思議だが、『ハムナプトラ』のヒットもあるので、こういうのが面白いと感ずる人もいるんだろう。


 ラストだけ、「霊が見える」設定を活かした、うまい落とし方で切なさを感じさせるが、それなら伏線を張る場面でもうちょっと工夫して、回収時にカタルシスを生むような描写をしてほしいところ。むろんこれは、バレては伏線にならないので難しいところでもあるが。

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