軽量飛行機に併走する渡り鳥を間近にとらえた映像は見たことがあったが、その実験を基に、その実行者である研究者が脚本を書いたというフィクション。元は学術的な研究でもある実験を、物語においては主人公の息子が成り行きから実行することになるので、味わいとしてはジュブナイルだ。
少年の冒険談としては爽快だったり感動的だったりするのだがいささか荒唐無稽だと思えてしまって、いまいちのれなかった。最初のうちは、親の心配がリアルに描かれるとはいえ、途中からは冒険を応援するばかりになる。あっさり墜落して死んでしまうくらいのことはありそうだと感ずるのに。危険の度合いが実感としてわからない。「勇敢な冒険」の脳天気さにちょっと冷める。
離婚した両親と少年を巡る人間ドラマは手堅く描かれていて、映画としてよくできているとも感ずる。
肝心のフライトの撮影はものすごく美しく感動的。
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