2014年11月10日月曜日

『エクスペンダブルズ』12

 「3」が公開されるのにあわせて「エクスペンダブルズ」の「1」「2」が地上波や衛星で複数回、テレビ放送されてる。前にあんなことを書いた義理もあって、録画しておいたものを観る。休みにまかせて一日で2本とも。
  いやはや「やり過ぎ」感はキャスティングだけにとどまらない。アクションも、これでもかという「やり過ぎ」感に満ちている。いや、面白かったけどね。ストーリーはそれなりに起伏に富んでいてハラハラしたり、ワクワクしたり、機知に富んだ会話にニヤリとしたり、悪くない。何よりアクションのレベルの高いこと。ジェット・リーのカンフー・アクションはまあ当然として、ジェイソン・ステイサムの合気道風な動きとナイフ捌きを混ぜた殺陣はうまかった。爆撃やら銃撃やらカーアクションやら、これでもかの天こ盛りで、わずか数秒のカットにどれほどの手間と金がかかっているんだろうというようなアクションが、湯水のように流れ去って、目が追いきれない。勿体ない。贅沢というにも気が引けるほど、「勿体ない」というべき密度。
  それにしても、あの仲間の命と敵方の命の重さの、あまりの不均衡をどう受け止めたらいいのか。敵は全くシューティングゲームの的でしかない。それを薙ぎ倒す快感を認めるべきなんだろうと思いつつ、それを等閑視して、仲間の死を悼んで良いものか。とするとどうしても人間ドラマが弱くなるんだよなあ。
 ところでランディ・クートゥアが主役メンバーの一人として出演しているのは嬉しかった。敵方の肉体派ラスボスを倒す重要な役どころを割り当てられているとは。一方でノゲイラ兄弟は、かろうじて画面の中に認められるだけであっさり死んでいく敵方の兵士の一人。それもまた勿体ない。

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