2014年11月15日土曜日

カスタマー・レビュー

 Amazonから届いた北園みなみとウワノソラを一通り聞いて、カスタマー・レビューに投稿。

北園みなみ『PROMENADE』
 わかった。天才だ。認める。作曲・編曲に、演奏だって? このレベルで鍵盤楽器もギターもベースも弾けるって、どういうことだよ。
 そもそもLampから辿り着いたのだが、Lampやキリンジ、流線形や青山陽一あたりを挙げておけば、北園の音楽の心地良さは想像して貰えるだろうか。
 それにしても、SoundCloudの音源から聴いている者としては、例えば「ソフトポップ」などは原曲である「Dorothy」と比べて、実に音数が増えてその一音一音がセンスの閃きに満ちているし、録音もそれなりに金のかかった贅沢な感触になっているのだが、それでも「Dorothy」はそれはそれで良い。さらにチープな「Dorothy」のDEMOバージョンですら、既に充分に良い。やはり根っこのところで既に天才なのだな。
ウワノソラ『ウワノソラ』
 北園みなみのリコメンドに誘われて聴いてみると、これは好みだ。北園みなみやキリンジのような「天才」に圧倒されるわけではないが、このまま精進してLampのような陰影のある曲が増えてくることを期待したくなる好感大のグループ。世代的には「あっぷるぱい」に近いが、印象としてはadvantage Lucyに近いか。
 多くは16ビートのギター・カッティングに乗せた、トニックやサブ・ドミナントを基本、メイジャー7thにするという、日本ではシュガー・ベイブに始まって、ゼロ年代には流線形が、2010年代にあっぷるぱいが継承してきたるキラキラしたポップ・ソングたち。細かい転調が散りばめられているのもこの手のジャンル好きには嬉しい曲作りだ。流線形のクニモンド氏の歳ならこうした70年代風のサウンド作りも腑に落ちるが、どうして90年代に生まれた彼らがこうしたサウンドを生み出しているんだろう。とはいえadvantage Lucyでさえ、結成から20年近く経っているなんて聞くと、時間の感覚が混乱してしまう。
 というわけでオールタイムで聴ける、いわゆるエバーグリーン・ミュージックです。
 ものんくるの『南へ』の一番乗りをしようと思っているうちに見てみるともう3人のレビューが載っていて、出遅れた。といっても、何が書けるかちっとも思いつかないのだが。

 高野文子の『ドミトリーともきんす』も、買って読んだら、やはりなんらかの感想を言わねばなるまいと思うのだが、数年ぶりに『棒がいっぽん』など読んでみると、どうにも語り口がみつからずに途方に暮れてしまう。やはり「よくわからないけどあきらかにすごい」のだった。

0 件のコメント:

コメントを投稿