2018年12月28日金曜日

今クールのアニメ

 今クールは見続けているアニメが6本もあって、「消化」するのがなかなか大変だったので、全部終わったこのタイミングで記録しておく。軽い感想のみ。

 『SSSS.GRIDMAN』は、先日書いたように特撮ヒーローに愛のない筆者にして見続ける気にさせるくらいに、アニメとして見事な作品だった。まず高校生たちの描き方が驚くほどセンスが良いのだった。あのカットと台詞の、絶妙な間のとりかた。そして怪獣の出没する奇妙な街の描き方もいい。
 とりわけ9話の「夢・想」の回は、特定の人物の想念が世界を作っているという作品全体の世界観が一話に凝縮されており、演出といい作画といい、うならせる一編だった。
 最終話まで観て、手放しで絶賛というにはわずかにもうちょっとだった。新条アカネの歪みや狂気がどうにも観念的・類型的で。ここがもっとつきつめて描かれていれば、最後の救いもさらに感動的だったのだが。
 でも最後のカットで実写に変わるあたりはやはり気がきいてる。

 『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』は最初の3話の盛り上がりに興奮して、これは最後まで観ようと決めた。ライトノベルらしい外連味と甘酸っぱさが楽しい。調べてみると原作小説がアニメ2話から3話で描かれるようで、最初の3話が原作の最初の一冊なのだ。正直、結局これを超えるエピソードはこの後にはなかった。

 『ツルネ』は、今期の京アニということで一応。スポンサーNHKということで手を抜くまいとも思い。
 だがどうにも期待外れ。アニメーションのレベルはむろん高いのだが、話がちっとも面白くならない。

 『色づく世界の明日から』は題名の通り、初回の「色」の鮮やかさが圧巻で見始めたんだが、物語的にはありふれた高校青春展開の予想をまるで超えない上に、主人公のウジウジがどうも鬱陶しくて面白くならない。あいかわらず美術の色使いは目を瞠るものがあるんだが。

 『やがて君になる』は、美術のレベルが極めて高いのもすごいが、何より演出が驚くほどうまい。しばしば、ちょっとうなるほどうまい。微妙な心理描写とか画面のレイアウトとかカットの切り替えとか。とりわけ感心したある場面を原作の漫画で読んでみたのだが、アニメの方がはるかに劇的だった。台詞の間とかその場面に被る列車の通過とか。
 ただ、話の百合展開にはついていけない。

 『INGRESS THE ANIMATION』は、そのCGアニメの手法が『亜人』を思い出させたのと、調べてみると原作となるゲームの発想が面白そうなので期待して最後まで観たが、結局それほど面白くならないまま終わった。現実とリンクさせるゲームは壮大なスケールを感じさせるのかもしれないが、アニメで描かれても厨二な感じしかしなくて。

 結局最後まで面白かったと思えたのは『SSSS.GRIDMAN』『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』の2本なのだが、この2本、年を越えてすぐに再放送だって。やはりそういう評価なのな。世間的にも。

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