ノーベル文学賞作品の映画化で、『大脱走』のジョン・スタージェス監督作。主人公の「老人」を名優・スペンサー・トレイシーが演ずる。
…というビッグネームが揃いながら、すごく面白かったというわけではない。
ほとんど全編にわたってナレーションが状況や心理を説明し、ほとんど全編、壮麗なオーケストラによる劇伴が流れ続ける。アカデミー作曲賞はいいのだが、正直、映画的緊迫感を損なっている。
魚の映像を探すために制作費が巨額になったというのだが、哀しいかな、ここはどうしても時代が現れてしまう。ブルースクリーンによる合成が初めて使われた作品だというのだが、今観るとSFXがどうにもちゃちにしか見えない。魚と老人が別映像にしか見えないし、舟が浮かんでいるのも、時々プールになる。
その時代なら老人と魚の戦いが「大迫力」に見えたのかもしれないが。
話としてはダニー・ボイルの『127時間』同様、限定された状況で、それがうんざりするほど長く続くのを堪えるという設定で、そこにどんなエピソードを盛り込めるかという勝負。
これにもそれほど感心するような工夫を感じなかった。眠気に堪えたり、釣り糸に擦られた手の皮がむけたりといった「戦い」はあるが、三日目までの道のりは思いのほか短く、むしろ捕まえてからのサメとの戦いや陸に帰り着いてからの方が結構長いんだな、と感じた。
週末の夜に夜更かししても、と思ったが、眠気に堪えて最後まで観るという、劇中の老人と同じ状況に陥ってしまった。
…というビッグネームが揃いながら、すごく面白かったというわけではない。
ほとんど全編にわたってナレーションが状況や心理を説明し、ほとんど全編、壮麗なオーケストラによる劇伴が流れ続ける。アカデミー作曲賞はいいのだが、正直、映画的緊迫感を損なっている。
魚の映像を探すために制作費が巨額になったというのだが、哀しいかな、ここはどうしても時代が現れてしまう。ブルースクリーンによる合成が初めて使われた作品だというのだが、今観るとSFXがどうにもちゃちにしか見えない。魚と老人が別映像にしか見えないし、舟が浮かんでいるのも、時々プールになる。
その時代なら老人と魚の戦いが「大迫力」に見えたのかもしれないが。
話としてはダニー・ボイルの『127時間』同様、限定された状況で、それがうんざりするほど長く続くのを堪えるという設定で、そこにどんなエピソードを盛り込めるかという勝負。
これにもそれほど感心するような工夫を感じなかった。眠気に堪えたり、釣り糸に擦られた手の皮がむけたりといった「戦い」はあるが、三日目までの道のりは思いのほか短く、むしろ捕まえてからのサメとの戦いや陸に帰り着いてからの方が結構長いんだな、と感じた。
週末の夜に夜更かししても、と思ったが、眠気に堪えて最後まで観るという、劇中の老人と同じ状況に陥ってしまった。
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