2015年10月3日土曜日

『ノロイ』(監督:白石晃士)

 『オカルト』に続いてもう一本、白石晃士。『オカルト』の前作らしいが、なるほど、「モキュメンタリー」という形式についての試行錯誤の最中、という感じで、『オカルト』でその成果が発揮されるとして、まだまだ『ブレアウィッチ・プロジェクト』の真似をしてみました、という域を出ない。
 「実話」だという話を半信半疑で見たりするともっと面白いんだろうが、もうすっかりフェイク・ドキュメンタリーを見るつもりでいるから、そうしたジャンルとして、またホラーとしての出来だけが評価の対象となる。
 とすればまあ凡作。好きな人は高評価をしているが、アマゾンでは星一つ評価が最も多い。駄作、と口を極めてののしるほどではないと思う。面白さはともかく、頭が悪くて腹立たしい映画も多い中で、やろうとしている方向は見えていた。
 『オカルト』よりは怖かったが、だからといってそれで楽しかったというわけでもない。ホラーの恐怖は基本的には解消して欲しい。それが素直なカタルシスというものだ。

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