2016年8月9日火曜日

『コワすぎ! 劇場版』 -モキュメンタリーの縮小再生産

 どうも『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!史上最恐の劇場版』というのが正式名称らしいが、長いよ。
 『オカルト』が楽しかった白石晃士監督作品だが、なんたるチャチさ。相変わらず『ムー』要素満載のモキュメンタリーだったが、単に『オカルト』の縮小再生産になっていると感じた。
 足を踏み入れると発狂して行方不明になるという山奥の村があって…というから祟りだの呪いだのという幽霊系オカルトかと思いきや、秘密の兵器研究が行われていた旧日本軍の軍事施設があって、UFOが出てきて、タイムリープによるタイムパラドックスが起こって…。「怖すぎ」というより「やりすぎ」だな。
 とりわけ、後半に頻出するCG合成が耐え難い。『オカルト』のときも、そこについて行けないものを感じたが、今回はそこがまた「やりすぎ」なのだった。どうみてもチャチい合成で首が飛んだり異空間に迷い込んだりするのは、どうしたって「コワ」くなりようがない。
 だが、そういうことをやりたいってことなのか? これは。
 いや、シリーズを通してみていると、レギュラーメンバーの背景がわかって、もうちょっと違った面白さを感じられるのかもしれないが。

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