2015年8月15日土曜日

『ウォーキング・デッド』

 娘が常に続きを観たがっているが、こういうことは年寄りは気が長くなっていて「そのうち」がすぐに何年にもなる。だが若者はそういうわけにもいかないので、折を見てとうとうシーズン4を観始める。
 驚嘆する。脚本も演出も入れ替わっているだろうに、どうしてレベルが落ちないのだろう。毎回面白い。第4期だというのに。
 このドラマの面白さは「選択の難しさ」の前で立ち止まる人々をぎりぎりまで真摯に描くことによって成り立っている。ゾンビの徘徊する世界という設定がそうしたドラマ作りを可能にしている。生き延びるために優先しなければならないことは何か? それが、我々の日常などよりはるかにシビアに、それだけ増幅された形で「難問」として目の前につきつけられる。安易な正解はない。だから選択した後で煩悶する。はたしてそれが正しかったのか悩む。
 その選択の結果の残酷さに震え、幸運に震える。
 毎回そうした状況設定をきっちり作り上げてくるスタッフに脱帽。

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