ニコラス・レイはやはり『理由なき反抗』だが、もはや観たことしか思い出せないくらい昔のことなので、感想もなにもない。
で、本作だが、まあこの手のハリウッド映画のよくできていること! 監督は「異端」とも言われているそうだが、堂々たるエンターテイメント作品だ。
感染症の治療薬として服用する薬の副作用で躁鬱になる教師の言動に振り回される家族の恐怖を描く。
特に誇大妄想的全能感に満たされた状態(これが題名の『Bigger Than Life』)が恐い。もちろん単に気が狂ったという状態になってしまうのでは興ざめで、そこはホラー、サスペンスの王道で、ジワジワくるのが大事なのだ。
退院時に足下からのアップで主人公を捉えるあたりから、最初の授業で「巨人」が話題になるところまで、映像的にも言語的にも伏線を張っていき、最初はちょっと陽気で気が大きくなっているのかと思っていると、だんだんとそれが周囲にとって眉を顰めたくなるような迷惑な程度まで拡がって、そのうちに命の危機にまで高まる。
遠慮のない子供の視点から、父親の言動のおかしさを指摘しつつ、妻の立場からは、基本的な安寧やその後の関係への配慮まで含めた、ぎりぎりの対応を描く。そのバランス感覚が素晴らしい。
で、本作だが、まあこの手のハリウッド映画のよくできていること! 監督は「異端」とも言われているそうだが、堂々たるエンターテイメント作品だ。
感染症の治療薬として服用する薬の副作用で躁鬱になる教師の言動に振り回される家族の恐怖を描く。
特に誇大妄想的全能感に満たされた状態(これが題名の『Bigger Than Life』)が恐い。もちろん単に気が狂ったという状態になってしまうのでは興ざめで、そこはホラー、サスペンスの王道で、ジワジワくるのが大事なのだ。
退院時に足下からのアップで主人公を捉えるあたりから、最初の授業で「巨人」が話題になるところまで、映像的にも言語的にも伏線を張っていき、最初はちょっと陽気で気が大きくなっているのかと思っていると、だんだんとそれが周囲にとって眉を顰めたくなるような迷惑な程度まで拡がって、そのうちに命の危機にまで高まる。
遠慮のない子供の視点から、父親の言動のおかしさを指摘しつつ、妻の立場からは、基本的な安寧やその後の関係への配慮まで含めた、ぎりぎりの対応を描く。そのバランス感覚が素晴らしい。
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