2020年8月30日日曜日

『V/H/S』-工夫が足りない

 POV映画をあれこれ紹介するサイトで知って、観たいと思っていた。以前このシリーズの3作目だけレンタル屋で見つけて観て、さらに評判の良い1作目を、と思うとレンタル屋になく、今回は別のレンタル屋で見つけた。
 観てみると、一向に面白くならない。これがなぜ評価される? それなりに新鮮だったか?
 POVの短編のオムニバスで、全体を統一する「VHSテープ探し」が途中に挟まれる「ファウンド・フッテージ」もの。
 全体として3作目の方が一編一編が工夫を凝らしたお話を作っていた。だが本作はまとまりのない断片に終わるばかりで、どれも、これで終わり? という印象だった。そのわりに演出の工夫はそれほどなく、いたずらに「未編集」っぽいダラダラとした描写が続く。観客に、その時間をつきあわせるほどの話の構成が緊密にされていない。
 POVのお約束の画面の揺れも、面白いと言うにはあまりの揺れ具合で、もはや何が映っているかわからない時間が長く、それが臨場感だとかいう以上に苦痛なほどだった。
 低予算なのはしょうがないが、工夫がないのはなんら許される事情ではない。

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