2019年1月10日木曜日

『リセット』-あまりに期待外れ

 人間消失物のSSSで、監督は『マシニスト』のブラッド・アンダーソンだというので借りてみたのだが、これは失敗。先にネットで評判を確認しておけばよかった。
 部分的には、絵的にも演出的にも、充分観られるレベルだと思ったのだが、観ていても楽しくならない。
 影もしくは暗闇が迫ってくると人間が消失してしまうのだが、見せ方がワンパターンで工夫がない。主人公たちがなぜ助かっていて、それでも消えてしまうときにはどうして消えてしまうのかの法則がわからない。残った数名の行動も不自然すぎて感情移入できない。
 DVD付録のスタッフインタビューではしきりと「深い映画」的な自己評価なのだが、到底それほどとは思えず、この印象は最近では『モンスターズ 新種襲来』のメイキングの印象とあまりに似ている。宗教的な暗示などを読み取ると面白いのだとか、『モンスターズ』ならば戦争の愚かしさを描いているのだとか、まずホラーとか怪獣物とか、本筋の物語として面白いと思えなければ、それ以外のところで勝負してどうする? と思えてしまう。

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