2018年9月3日月曜日

この1年に観た映画-2017-2018

 ブログ開設後4年となるここ1年に観た映画。

『V/H/S ファイナル・インパクト』-期待しなければいい
『岸辺の旅』-納得できない
『運命じゃない人』-知的な構築物
『IT』-楽しいホラー映画
『オデッセイ』-不足のない娯楽作
『カメラを止めるな!』-生涯ベスト級
『父と暮らせば』-原爆という悲劇の特殊さは描けているか
『フライト・オブ・フェニックス』-嬉しい拾い物
『ソイレント・グリーン』-暗い未来の映画って大好き
『THE BAY』-アカデミー監督による手堅いホラー
『海街Dialy』 『海よりもまだ深く』-盤石の是枝作品
『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』-クトゥルフ神話よりジブリパクリ
『ザ・ファイター』-アメリカ人にとっての愛着
『羅生門』-映画としてすごいとドラマとしてすごいは別
『パズラー』-パッケージ詐欺
『水曜日のエミリア』 -うまいと面白いは別
『サイコハウス(The Sitter)』 -特筆すべき点のない
『パシフィック・リム』-ひたすら想定内
『ヒューゴの不思議な発明』-その映画愛に共感できるか
『The Visit』-子供の成長を描くジュブナイル・ホラー
『ファイナル・デッドコースター』-いかに午後ローとはいえ
『ニュースの天才』-そら恐ろしい虚言癖
『ソロモンの偽証』 -人間を描かない監督の作品
『パニック・トレイン』 ー過剰な期待をしなければ
『ニンゲン合格』-これで「合格」と言われても
『フラットライナーズ』-サスペンスとしてもドラマとしても中途半端
『サバイバー』-ミラ・ヨボビッチの面目躍如
『二十四時間の情事』-とりあえず感想保留
『ラスト・ベガス』-お伽噺+アメリカンコメディ
『言の葉の庭』-風景の勁さとドラマの弱さ
『グランド・イリュージョン』-嬉しい娯楽作映
『ルー・ガルー 忌避すべき狼』-何もない
『人狼ゲーム ビーストサイド』-演技の緊張感
『エイプリル・フールズ』-こんな杜撰な設計図で
『スティーブ・ジョブズ』-高度な技の応酬としての口論
『サプライズ』-スモールスケールな『ダイ・ハード』
『スクープ 悪意の不在』-社会派ドラマとしてよりもコンゲームとして
『トレマーズ5 ブラッドライン』ー午後のロードショーにふさわしい
『Oh Lucy!』-苦々なOLの冒険譚
『炎のランナー』-テレビ放送で映画なぞ
『ビロウ』-「潜水艦映画にハズレなし」とはいうものの
『ペイチェック 消された記憶』-アクション映画なのかSF映画なのか
『サンシャイン2057』-ボイルでもこういうのもある
『ピエロがお前を嘲笑う』-もったいない鑑賞
『実験室KR13』-映画力と物語力のアンバランス
『THE WAVE』-不満と期待と
『Unknown』-DVDの再生不良で
『花とアリス殺人事件』-面白さに満足
『チェンジング・レーン』-満足度の極めて高い傑作
『野火』 -ゆっくりと血肉化していけば
『人狼ゲーム -クレイジー・フォックス』-根本的なジレンマ
『少年たちは花火を横から見たかった』-思い出のように
『デッドコースター』-気楽に観られる
『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』-制作者たちの罪は重い

 ここまで55本。間に引っ越しなどというイベントがはさまっているからまあよく観たか。
 下ほど観た時期の古いもので、最初の一本が、劇場で観た、新たにアニメ化された『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』だったというのも、感慨深い。これはこれで怒りのあまり忘れ難い一本なのだ。そのまますぐに原作の岩井俊二版を観て、さらにメイキングまで観直してしまったのだった。
 そしてそれを含む、今年の10本。

『運命じゃない人』-知的な構築物
『IT』-楽しいホラー映画
『オデッセイ』-不足のない娯楽作
『カメラを止めるな!』-生涯ベスト級
『The Visit』-子供の成長を描くジュブナイル・ホラー
『グランド・イリュージョン』-嬉しい娯楽作
『スティーブ・ジョブズ』-高度な技の応酬としての口論
『花とアリス殺人事件』-面白さに満足
『チェンジング・レーン』-満足度の極めて高い傑作
『少年たちは花火を横から見たかった』-思い出のように

 『オデッセイ』『グランド・イリュージョン』『チェンジング・レーン』あたりが入っているのは不本意という気もする。そんなハリウッド娯楽作を入れていていいのか、という。何か個人的なこだわりがあるわけではなく、楽しさの程度の大きさから、映画を観るという体験の上位10本に入れざるを得なかった。
 感情の高まりということでは『スティーブ・ジョブズ』と『The Visit』が強く、満足度としては『運命じゃない人』が高い。
 だが、体験としての強さにおいてここ1年の最高の映画は『カメラを止めるな』だった。

 『宮本から君へ』と『anone』と、忘れ難いドラマもあった。
 『宮本から君へ』は、原作に忠実でいてしかもテレビドラマとして十分に面白いドラマ化を実現している演出力と、池松壮亮の演技の密度に脱帽。四半世紀以上前の、しかも(当時の)現代劇が、そのままドラマになってしまって、しかも科白もキャラクター造型も原作そのままなのに、充分観られる。
 『anone』は坂元裕二の脚本がいいのはもちろんだが、広瀬すずが健気な主人公を演じきったのが見事だった。田中裕子や瑛太がうまいのは今更驚くことでもなく。そして阿部サダオと小林聡美のカップルが、可笑しさと切なさを大盛にして、このドラマを忘れ難いものにしたと思う。

 来年5周年になったら、それを総じてのベストを選び直してみようか。
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